エアコン工事で独立した場合の年収と将来性とは?
2025年07月14日
空調設備工事は、スキルと経験がそのまま収入に反映されやすい業界です。とくに個人事業主として独立を目指す方にとっては、技術力・営業力・エリア特性などによって年収に大きな差が出ることもあります。
今回は、エアコン工事業界での収入事情や必要な資格、施工単価、そして収入アップのためのコツなどを、実務視点でわかりやすくご紹介します。
※本コンテンツは、エアコン工事業界における一般的なキャリアモデルや収入イメージをご紹介する目的で作成されています。
記載された内容は当社が現在実施している協力会社募集の報酬条件や契約内容とは異なる場合があります。正確な募集内容は、別途当社の公式募集ページをご確認ください。
※本記事は、弊社、第二種電気工事士(有資格者)および業務責任者による監修のもと、時点の制度と実務経験に基づいて構成されています。
会社員としてエアコン工事に従事する場合の収入例

エアコン工事会社に正社員として勤務する場合、勤務地や所属企業の規模によって給与水準は異なります。都心部など施工案件が多い地域では比較的高収入が見込めます。
また、正社員ならではの福利厚生(社会保険・賞与・有給など)や閑散期の収入安定も魅力です。
✅新人・未経験者
エアコン工事未経験のスタート時は、年収200万円〜300万円程度が一般的。職業訓練校卒業後の初任給や、アルバイトから正社員登用された場合などに該当します。
✅中堅社員・職長クラス
現場の段取りや後輩の育成まで任されるようになると、年収は500万円〜700万円前後へとアップ。現場監督や責任施工に関わることも増え、やりがいも比例して高まります。
✅アルバイト・補助スタッフ
スポット業務や夏季繁忙期の短期バイトでは、時給換算で7,000円〜10,000円前後。主な作業は、機材搬入やテープ巻き、パテ埋めなど資格を必要としない補助的作業が中心です。
施工スキルを磨くには、長期的な経験が不可欠です。単発バイトで取り付け技術をマスターするのは難しいかもしれません。
独立開業した場合の年収とキャリアステップ

エアコン工事で独立すれば、スキルと営業力次第で高収入も夢ではありません。一方で、集客や資金管理、施工責任といった面もすべて自分で担う必要があります。
✅独立初期(経験3年未満)
年収目安:200万〜350万円
営業力や集客手段がまだ未熟な段階では、紹介案件やルームエアコン中心の施工が多く、月収は不安定になりがちです。当社のような元請け業者とパートナー契約を結ぶことで、閑散期の仕事確保に繋がります。
✅中堅〜ベテラン(経験4年〜10年)
年収目安:400万〜700万円
業務用エアコンの施工や空調設備の据付など、大型案件にも対応できるようになり、工事単価が向上。紹介やリピーター顧客も増加する時期です。
✅エキスパート(経験10年以上)
年収目安:700万〜1,200万円以上
技術・営業の両方で熟練し、法人案件や大規模空調工事を継続的に受注。元請けとしてのポジションを確立し、複数台の施工チームを運営することも。安定したストック型収入も視野に入ります。
※年収は「施工エリア」「資格の有無」「営業方法」「協力会社ネットワーク」などによって大きく異なります。
独立に必要な主な資格
エアコン取付工事では「電気工事」や「冷媒取り扱い」などの専門性を伴う作業が含まれるため、下記のような資格取得が望まれます。
✅第二種電気工事士(必須レベル)
コンセント増設や電源工事には国家資格が必要です。特に新築やリフォーム案件では必須。
✅第一種電気工事士
業務用エアコンや高電圧機器を扱う場合に必要。合格後に3年以上の実務経験で免状が交付されます。
✅冷媒フロン類取扱技術者
業務用エアコンで使用されるフロンガスの充填・回収には、第一種または第二種の資格が必要です。
✅高圧ガス製造保安責任者(冷凍機械)
大型施設などの空調工事に必要。一種・二種・三種があり、冷凍能力に応じて対応範囲が異なります。
✅石綿含有建材調査者
アスベスト法改正により、2023年10月以降の解体・改修工事では必須資格。配管穴開けなどに関わる施工者に重要。
資格に関する詳細記事
エアコン工事1件あたりの報酬相場

一般的なルームエアコン取付の工賃は、10,000円〜13,000円程度。高所作業や室外機の特殊設置が必要な場合は、追加費用として20,000円〜30,000円以上となるケースもあります。
昨今は施工資材の価格高騰や人件費増加により、単価見直しが進行中。協力会社にも還元できる報酬体系を整備している元請け企業も増えています。
追加工事による利益圧迫はある?
結論から言えば、適切に見積・契約できていれば「損」にはなりません。
室外機の特殊設置・穴あけ工事・隠蔽配管など、標準外の工事はすべてオプション工事として顧客に説明・見積し、正当な追加料金を頂くのが業界の標準です。その為、追加工事により、作業時間が増えても追加工事分の手間が損失になる事はありません。
年収を伸ばすためのポイント
✅安定した施工案件の確保
施工技術が高くても、受注がなければ収入は増えません。ポータルサイトやSNSでの集客、協力会社との連携、紹介ルートの確立がカギとなります。
✅高単価案件へのシフト
業務用エアコン、空調機のリプレース、換気設備など、より単価が高い施工案件へ対応できるよう、スキルと設備投資を行うことも重要です。
✅価格交渉の裁量を持つ
量販店やFCに属さないフリーランス施工の場合、単価設定の自由度があります。原価と労力に見合った価格設定が可能です。
✅閑散期でも仕事を切らさない
当社が提携している協力業者のT社(車両3台所有)は、2024年の冬期に以下のような売上実績があります。
- 1月:3,000,000円
- 2月:3,400,000円
- 3月:6,700,000円
- 4月:7,350,000円
※対応業務:ルーム用・ハウジング・業務用エアコン/対応エリア:東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県
その他の案件は下記でご紹介しております
よくあるご質問
経験年数やエリア、営業力によって異なりますが、独立初期で200万~350万円、中堅クラスで400万~700万円、ベテランでは700万~1,200万円以上を目指すことも可能です。
家庭用であっても電気配線を伴う工事には第二種電気工事士が必要です。業務用や大型設備に対応するには第一種電気工事士や冷媒フロン類取扱技術者などの資格も求められます。
家電量販店やECサイト運営会社や、ポータルサイトでの平均単価などにより異なりますがルームエアコンの標準取付で10,000円〜13,000円程度が一般的です。高所作業や特殊設置を含む場合は、20,000円〜30,000円以上となることもあります。(当社の単価ではないのでご注意ください)
閑散期は案件数が減る傾向がありますが、元請け会社と協力契約を結んでいれば、安定した案件供給を受けられる可能性があります。当社でも年間を通じて継続発注しています。
高単価案件への対応、資格取得、営業力強化、案件の幅を広げることが有効です。特に業務用エアコンや空調設備の施工に対応できるようになると、収入アップが期待できます。
※本記事はエアコン工事業界における収入や資格情報の一般的な傾向を解説したものであり、当社の協力会社募集内容を示すものではありません。あらかじめご了承ください。
当社、協力会社募集記事

監修責任者
タースエンジニアリング株式会社 部長:坂田晃理
保有資格:第二種電気工事士、二級管工事施工管理技術士
本記事は、弊社の第二種電気工事士有資格者である2名のスタッフおよび監修責任者の部長の坂田による実務経験に基づいて執筆・監修されています。記載の資格情報は現在の法令・制度に準拠し、信頼性と最新性に配慮しています。
部長:坂田晃理のインタビュー記事